LASEK(ラセック)とは
LASEKとは、LASER Assisted Sub-Epithelial Keratectomyの頭文字を取ったもので、「角膜上皮層にフラップを作りレーザーを照射する手術」という意味です。1999年にイタリアのCamellin医師が考案しました。日本では「ラセック」「ラゼック」「レーゼック」「ラーゼック」などと呼ばれています。
LASEKの「Sub-Epithelial」とは、「角膜上皮の下」と訳し、レーシックよりも浅い層でエキシマレーザーを照射することを意味します。具体的には、レーシックが角膜実質層へ照射するのに対し、LASEKはボーマン膜の上からエキシマレーザーを照射します。
このためLASEKは、レーシックよりも薄い約50μm(マイクロメートル)の厚さでフラップを作成します。(レーシックのフラップの厚さは約110〜160μm)
LASEKのフラップはゼリー状のような感じで非常に薄く、マイクロケラトームでの作成は不可能なため使用しません。20%のエタノールを点眼し角膜上皮を柔らかくして、剥がすようにめくってフラップを作成します。
フラップが非常に薄いため、術後数日間は保護用のコンタクトレンズを使用します。
LASEKとレーシックを比較
レーシックと比較する上でLASEKを簡単に言ってしまえば、「マイクロケラトームを使用しないでより薄いフラップを作り、角膜実質層より浅いボーマン膜の上からエキシマレーザーを照射するレーシック」です。しかし、実はレーシック「LASIK」の「I」が“In-situ”(角膜実質層の意)の頭文字であるため、LASEKは厳密に分類するとレーシックとは異なり、むしろ「フラップのあるPRK」と言った方がいいかもしれません。
この薄いフラップがLASEKの特徴です。なんといっても角膜実質層でフラップを作成しないので、レーシックで起こるフラップ形成に伴う合併症を回避できるのが大きなメリットです。また、角膜が薄くてレーシックに不適合な方にもLASEKが可能です。
一方デメリットは、非常に薄いフラップを作成するため熟練した技術が必要です。またエキシマレーザーの照射により、ボーマン膜が消失してしまいます。一度消失したボーマン膜は再生されないため角膜混濁のリスクが高くなり、強度近視にも限界があります。
さらにレーシックと比較して、術後の痛みがあり視力の回復も遅いようです。
もう1つ、LASEKは眼球にアルコールを直接浸すという術式のため、長期的な観点から目に何らかの影響を起こす可能性もあるとも言われています。
| 術式 | LASIK(レーシック) | LASEK(ラセック) |
| フラップ厚さ | 110〜160μm | 約50μm |
| フラップ作成 | マイクロケラトーム | トレパン、20%エタノール |
| 照射 | 角膜実質層 | ボーマン膜〜角膜実質層 |
| リスク | フラップ形成時の合併症など | 角膜混濁など |
| 術後痛み | ほとんど無し | 有り |
続いては、このLASEKの後継ともいえる「エピレーシックについて」説明します。